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誕生Ⅱ ≪ファロー四徴症の君へ≫

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2007.12.○○

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誕生Ⅱ

13:00 宣告

いつの間にか 私は眠ってしまったようだ。

その間も、
「少しうとうとした。」 とは言っていましたが、
嫁さんはずっと起きていたのだろう。

赤ちゃんは、産まれてすぐに
ICU(集中治療室)に入ってしまった。

出産時以来、
会ってはいない。

そうこうしていると、
産婦人科の先生が、私たちの様子を見に来てくれました。

そして、 前回の記事に書いた
私が気になっていたことについて
ハッキリと告げてくれました。

誕生Ⅰ ≪ファロー四徴症の君へ≫

「左耳の形成が不十分でした。」

まぁ、
こんなつっけんどんな言い方ではありませんでしたが、
よく覚えてはいません。

いや、覚えていたくはない瞬間でした。

私が、
赤ちゃんが産まれたときに 気になっていたのは、

左の耳が、なにか小さく、
くちゅっと丸まっているように見えたことでした。

そして、
耳の穴がないようにも見えました。

でも、
産まれたばかりだし、
すぐに別の場所へ連れて行かれて、 検査を受けなければならなかったし

実際、
じっくり見る時間は、ほとんどありませんでしたので、
どうしても、気のせいであって欲しかったことでした。

少し時間が経てば、
花の蕾が開くように、大きくなるんじゃないか?と

あの時は思うようにしました。

耳が聞こえない?

ひょっとすると、

・・・・・・・耳が聞こえない・・・・・・・?

それは、
正式な診断を待つしかありませんでした。

また、ファロー四徴症とは別のことで、
いろんなことが 頭の中を駆け巡りはじめました。

当然、
ネガティブなことが ほとんどです。

次に
先生はいつ来るのだろう?

15:00 診断

主治医の先生がきてくれたのは、15時でした。

体重 2,466g 、身長 42cm だったかな?

まず、
心臓の話からしてくれました。

肺動脈の通りは、それほど悪くはないということでしたので、
ちょっと安心。

今後の処置方法と、
それに伴う合併症などをわかりやすく
詳しく説明してくれました。

手術は 順調にいけば、
1歳くらいですることになるだろう とのことでした。

ここまでは、
出産前からわかっていた事だったので、

ファロー四徴症の程度が
それほど悪くないことを喜びました。

が、
説明はそれだけじゃありませんでした。

ファロー四徴症だけではない

私達は、
あと2つ説明を受けなければならなかったのです。

1つ目は、
前述した耳のこと。

右耳は正常に見えるけど、
左耳が発育不全で耳の穴がない(塞がっている)のと、
耳たぶみたいなのはあるけど、
その上が形成されていないこと。

さらに
重要なのは、
聞こえるのか聞こえないのかですが、

先生に質問すると、

すぐにはわからないし、
耳鼻科の先生に一度 診てもらうのを待つしかない とのことでした。

2つ目は、
軟口蓋裂

これも手術が必要。

外見的にはわからないのだけど、
喉の手前の口蓋の形成が不十分なため、
今後、なんらかの処置が必要だということ。

あとで調べてみると、
発音に影響があるので、

言葉を話すようになる前に、手術をしたほうがよいらしいです。

しかし、
心臓の手術もある。

優先順位を考えると、心臓からということになるし、

心臓が悪いので、
形成外科(軟口蓋裂)の先生も、
敬遠しがちになる と担当の先生は話してくれました。

今の私には、
心臓より耳のことが気になる。

聞こえるか否か。
せめて 片方だけでも聞こえて欲しい。

心臓の疾患(ファロー四徴症など)に付随して、
こういった症状が出ることは ままあるらしい。

ちょうど、
心臓や顔の器官などを形成しているときに何らかの影響を受けたのか、
それとも 遺伝的なものなのか それはわからないし、
どうでも良いことだと思う。

ただ、
少しでもハンディキャップが少ない子であって欲しい。

それだけ。

16:30 NICU(新生児特定集中治療室)

仮の待機部屋から、
嫁さんが入院中に過ごす部屋に移動し、

少し落ち着いたので
嫁さんと二人で、赤ちゃんに会いにNICU(新生児特定集中治療室)へ。

現実に初めて見る光景に驚きました。

こんな小さい赤ちゃんに点滴か・・・、
あんなに小さい手に。

そして、
何本もの管が、赤ちゃんの体にまとわりついている。

なんともいえない気持ちがしました。

点滴と、いろいろなセンサーを付けられて、
私達の赤ちゃんは眠っていました。

心拍数と血中酸素量 (spO2) の数値がモニターに写っています。
その数値が やけに気になりました。

嫁さんは、赤ちゃんを少しの間 抱っこしました。
管がたくさんありすぎて、抱っこするのも難しい状態ですが、
この時が、初めての抱っこ。

結局、私は赤ちゃんを抱っこしなかった。

しなかった、
というより できなかった。

点滴をしていて、
たくさんのチューブがつながっている
赤ちゃんを抱っこするのが怖かったのです。

もし、
チューブが外れたりして何かあったら・・と思うと。

19:00 帰宅

嫁さんはそのまま入院するので、
独り 高速に乗って帰ります。

車中は、ミスチルが流れていました。

私は、正直

この日 起こった出来事が、

うれしいのか うれしくないのか わからなかった。

運転しながら、

涙がこぼれていました。



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